白石史人 助教

研究紹介

 生命は誕生以来,約30億年間にわたって顕微鏡サイズの微生物でしたが,その代謝活動は地球環境を大きく改変しました。その活動の痕跡は主にストロマトライトや縞状鉄鉱層といった堆積物として残っており,地球史・生命史を読み解く上で重要な鍵となります。しかし,それらの堆積物形成に関与した微生物やそのメカニズムについては,多くが未解明のままです。

 そこで私たちは,現在の地球環境(温泉や石灰岩地帯など)にみられる類似堆積物の研究から,ストロマトライトや縞状鉄鉱層の形成機構を明らかにすることを目指しています。これらの堆積物形成には鉱物特性,周囲の物理化学的環境,微生物代謝・生成物などが関与していることから,堆積学・化学・微生物学などにまたがる学際的研究を行う必要があります。私たちは堆積組織・微生物組織の観察,水の化学分析,同位体比分析,微小電極法,FISH法,遺伝子解析などを組み合わせることで,どのような微生物がどのように堆積物を形成しているのか解明しようとしています。

主な研究業績

  • Shiraishi F., Mitsunobu S., Suzuki K., Hoshino T., Morono Y., Inagaki F. (2016) Dense microbial community on a ferromanganese nodule from the ultra-oligotrophic South Pacific Gyre: Implications for biogeochemical cycles. Earth and Planetary Science Letters 447, 10-20.
  • Shiraishi F. (2012) Chemical conditions favoring photosynthesis-induced CaCO3 precipitation and implications for microbial carbonate formation in the ancient ocean.Geochimica et Cosmochimica Acta 77, 157-174.
  • Sakata, K., Yabuta, H., and Kondo, T. Effects of metal ions and pH on the formation and decomposition rates of di- and tri-peptides in aqueous solution. Geochemical Journal 48, 219-230. 2014.

学生の研究テーマ

  • 黒島健介(M2)「富山県立山町・上市町に分布する手取層群の研究」
  • 河口 陽(M2)「インド中原生界Gwalior層群中に見られる縞状鉄鉱層の研究」
  • 木下菜都子(B4)
  • 秋元貴幸(B4)
  • 矢野琢真(B4)
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広島大学大学院先進理工系科学研究科 地球惑星システム学プログラム 地球惑星化学グループ